軽トラと混流生産される、S660!!


当初、2015年のホンダの話題といえばF1で決まり!と思っていたが、今のところ成績は芳しくなく、フェルナンド・アロンソジェンソン・バトンというワールドチャンピオン経験者ですら、今季は入賞が1回ずつ(ハンガリーGP以前)。9月の日本GPでは少しでもいいところを見せてほしいと期待しつつ、今年のホンダの話題を一手に引き受ける軽スポーツカーS660が生産されている三重県八千代工業四日市製作所を訪れた。 ご存じのとおりS660は、ミッドシップエンジン・リアドライブレイアウトの軽自動車で、フェラーリ並みの高い旋回性が特徴 (自動車ジャーナリスト・清水草一談)。軽自動車初の6速MTと7速パドルシフト付CVTをラインアップし、走りの楽しさを追求した久しぶりにホンダらしいクルマと評判だ。そんなS660を生産しているのが、ホンダの子会社である八千代工業四日市製作所。アクティ・トラック(軽トラ)やバモスなどのホンダの軽自動車を生産している工場だ。ちなみにホンダの軽自動車N-BOXは、ホンダの自社工場である鈴鹿製作所が生産している。 さっそく工場に入って驚いたのは、軽トラとS660がほとんど同じラインで流れているところ。考えてみれば軽トラもミッドシップだ。八千代工業四日市製作所といえば、1996年まで生産されたビートも手掛けていたことは、ファンの間ではおなじみの話。S660の開発責任者・椋本陵氏は「S660の生産は八千代工業さん以外では考えられなかった」と言うとおり、ミッドシップといえば八千代工業四日市製作所。ある意味ミッドシップの聖地というわけだ。