☆ 天童木工のパノラマ・ダイニングで味わうフレンチ!という選択  『 雪月花 』 !!

「えちごトキめきリゾート雪月花」は、新潟県西部に導入された観光列車です。沿線風景の新しいシンボルになって欲しいという意図を込めて、風景の中で映えるよう真っ赤な銀朱色のボディに染め上げました。わずか2両編成、定員45名という小さな列車ですが、妙高山や焼山、日本海などの絶景を楽しんで頂けるよう、天井まで伸びる日本最大級の側窓を備え、床の高さを変えて、お客様に今まで見たこともない車窓を提供します。インテリアを手掛けたのは、あの『 天童木工 』。すべての座席やテーブルは天然国産木材を使用し、一等車クラスの居住性を確保しました。雪月花の車内サービスでは、地酒はもちろん、沿線の食材を詰め込んだフランス料理や日本料理を提供し、日本一の観光列車を目指します。


北陸新幹線の開業経済効果は、沿線地域によって明暗が別れました。新潟県内は新幹線開業後むしろ観光客が減少するというストロー現象が確認された。新潟県など地元自治体では伸びシロは外国人など観光客だと分析し、情報発信力と集客力のある観光列車で新潟県西部の魅力を世界に発信することがこの雪月花の任務です。観光列車が日本全国に乱立する中、新潟県ならではのデザイン、雪月花にしかないサービスを提供し、インパクトのある鉄道車両デザインが強く求められました。

観光列車は、美しい車窓の演出が最重要です。この観光列車が走る路線は明治時代に開業しており、車窓は130年以上ほぼ変わっていません。雪月花では、最新の技術で側窓を可能な限り大きく、床の高さを変えて、今まで見たこともない車窓の視点を創ることを目指しました。乗る度に異なる旅を提供してリピーターを生むため、日本海側を向いた席、カフェテラス風の席、大きなテーブルを備えた食堂車風の席、世界唯一の前面展望ハイデッキ個室などバラエティに富んだ座席配置としました。 観光列車は地域の皆さまに支えて頂かねば成功しません。雪月花では、金色に磨き上げられた金物加工品は燕三条地域、鉄道車両では史上初となる瓦床材は阿賀野地域、越後杉は村上地域など県内各地の地場産業が参加しました。これらの素材は、メンテナンスは既成品より手間が掛かることになりますが、新潟県にしかない観光列車を創る、という強い意志を関係者間で共有し、日々大事に維持しています。



概要:事業主:えちごトキめき鉄道株式会社

設計デザイン統括:川西 康之 + ICHIBANSEN / nextstations(担当:笹井 夕莉、姫野 智宏)

サービス企画・プロデュース:岩佐 十良 氏(株式会社自遊人里山十帖)

料理監修:飯塚 隆太 氏(六本木リューズ・シェフ)+ 青木 孝夫 氏(割烹鶴来家)

車両製造:新潟トランシス株式会社

営業開始:2016年(平成28年)4月23日土曜日